東日本大震災で被災したのち、長野の標高1000m超の山中に移り住みました。
この記事を執筆しております2023年で山ぐらしも早12年となりました。
この2年は春から秋まで働いて、稼いだお金で食料などを買い込んで、冬の間雪山にこもるという「冬ごもり」スタイルで暮らしています。
雪山はときに零下20℃まで気温が下がりますが、安いストーブをDIYで改造して、解体現場で頂戴した廃建材を焚いて暖かく過ごしています~
2023年現在、冬ごもりだけならず、年中山ごもりできないかと在宅のお仕事を検討中!。
そんな南田のめざす住まいの形の極みが、「組み立て式モバイルハウス」。
ばらしたり、組み立てたりが自由自在でモバイルも可能。好きなところに持って行って使える究極のコンパクトハウス。薪ストーブで暖房・給湯・調理・乾燥を行い、太陽光パネルで発電した電気でLED照明や電子機器を動かす。屋根で受けた雨水を生活に使い、太陽熱温水器が給湯をサポートする。南側には温室を設置でき、家庭菜園で食料生産をする。薪ストーブの燃料には森で再生の速い広葉樹の枝を用いる。。。
そういう持続性の高い暮らしの拠点となる家をモウソウしています。
今の山の暮らしはそのパーツをつくるための実験場ですね。
もしそういうものが気軽に使えるようになったら、夏は山で、冬は里でというようなノマド的なくらしが身近になる気がしますし、災害の際にもとりあえずの急場をしのぐ暮らしの拠点にできるんじゃないかと思っています。
今回は、そんな南田の考えるそんな妄想の世界をご案内したいと思います~
御用とお急ぎでない方はよろしくおつきあいくださいまし。
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それではごゆっくり見ていってくださいね
組み立て式モバイルハウスとは?
その妄想イメージは?
一番の特徴は、分解して運べること。
モンゴルの遊牧民のゲルみたいなイメージで、分解⇔組み立て、を繰り返し行うことを前提に設計された住まいですね。
大きさは今南田が暮らしているスペースからすると、1人暮らしなら 8畳+α程度 かと思います。
キャンピングカーほどのモバイル性は必要ないけれど、季節に合わせて移動できるぐらいのイメージです。移動にはわが家のような軽バンや軽トラで何度か運べばOKなぐらいのモバイル性を考えています。
そして、その中にくらしに必要なものが一式入っていて、ここ数年南田がやっているような、冬ごもりができるぐらいの住まいのイメージです。
なぜにそんなものが必要なのか?
なぜそんな移動生活の道具が必要と考えるか、といいますと、
一言でいえば
ということですね。
特に気候の変動ははげしく、夏の暑さは増すばかりです。
また、日本全国どこでも、災害によって今の住まいに住めなくなる可能性も高くなっています。
日本の場合、特に 南海トラフ大地震 は2040年までにはほぼ確実に起こるようですし、これが起こった場合は太平洋岸を中心に広範囲で被害が起こるため、地震後の支援も十分ではないでしょうし、仮設住宅の供給にも時間がかかるでしょう。
これはもう1つ心配されている 首都直下地震 も同様で、日本の人口の3割以上が住む首都圏で起こる災害には、被災しても十分な支援は望めないでしょうし、国の中枢が混乱した場合、国全体に大きな影響があると考えた方がいいですよね。
そういったことを考えますと、暮らしの拠点が1つしかない場合、そこが被害を受けた時、暮らしを成り立たせるのが非常に難しくなると思われます。
かといって
というのが現状でしょう。
そうであるなれば、
というのが南田の考えです。
例えば離れた場所に住んでいる友達の家の敷地まで運んで、仮住まいをさせてもらうとか、もっといえば友達の家と自分の家に1セットずつ置いておいて、何かあったらそれを使ってお互い臨時の住まいを作るとか、そういう備えが必要だろうと思っています。
組み立て式モバイルハウスのパーツイメージ
さて、では具体的にどんな機能をこの「組み立て式モバイルハウス」に盛り込もうと妄想しているか、それをここからみていくとしましょう。
4役を担う薪ストーブ 改め 枝ストーブ
暖房、給湯、調理、乾燥の4役を担う薪ストーブはこの家の要となるパーツです。これがあれば冬の寒さも何とか乗り切れる可能性があります。
災害時などは薪などは容易に手に入らないかもしれませんが、南田が今まで使ってきた感じからすると枝でも十分な火力が出ます(ただし長持ちしない)。枝程度のものであれば、枝切りなどを使って手動で切り出すことができますし、広葉樹は枝を落としてもどんどん生えてきますので、持続的に使える可能性もありますね。
わが家では冬ごもりの間、かなりの部分を薪ストーブに頼っています。
わが家の敷地や森の中全体に、間伐した後、成長の速い広葉樹がどんどん生えてきているので、今後はこういったものをうまく活用できるよう考えていく予定です~
お風呂は湯浴び方式
できるだけコンパクトな設備での入浴を考えると、わが家でやっているような「湯浴び式」が現実的だと思います。
わが家の湯浴び処は、スポーツジャグとそれをのせる台とタライがあればOKですので、今わが家にあるものをそのまま採用できそうです。
トイレはポータブル式で埋め立て処理
水道と下水道は繋げない可能性が高いでしょうから、トイレはポータブル式で、下水は敷地に埋める形になるかと思います。
これはすでにわが家でやってまして、うまくいっているので、これもこのまま採用できるかと思います。
寝床はロフト+寝袋方式
わが家で考えると、どうしても冬の寒さ対策がメインになるので、一般的ではないかもですが、やはり寝床は薪ストーブの暖気がたまる、ロフトに作るのが省エネだと思います。
そして布団はわが家で現在使っているように寝袋をメインにするのが省エネだと思います。わが家の寝袋はモンベルの化学繊維のシリーズではかなり低い温度まで耐えられる設計の「アルパインバロウバッグ #0」で、スペック上は使用可能温度が -16℃ になっています。
このシステムはそのまま組み立て式モバイルハウスに導入できると思います。
寝袋の温度対応域に関してはモンベルのHPをご参照ください。
スリーシーズンの調理はロケットストーブとカセットコンロ
わが家でも現在は調理に関しては冬場は薪ストーブがメインなのですが、スリーシーズンはカセットコンロを使用しています。
このカセットコンロの部分を薪や枝で調理する方式に変えられると非常時にも燃料が豊富に使えていいなと思っています。今のところ考えているのはロケットストーブで、すでに購入はしてあります。
時間が取れたらこれもいろいろ試してみたいと思っています。
生活用水は屋根で受けた雨水を活用
ゆあび、洗濯、洗い物、トイレなどに使う生活用水は屋根で受けた雨水を活用できると水道インフラがなくても暮らしていけますね。
わが家では来年春からまずは小さいシステムで運用してみたいと思っています。
最悪でも飲用水が確保できるよう浄水器を配備
人は水がないと生きていけませんので、最悪の場合でも雨水をろ過して飲めるシステムは作っておきたいところですね。南田はとりあえずボトルタイプの浄水器は確保してあります。
太陽熱温水器でエネルギー消費を低減
太陽熱温水器で水道水を温めておけば、その分お湯を沸かすために必要なエネルギーを減らすことができますね。大きなシステムでなくてもいいので、例えば湯浴びに使う15L程度の45℃ぐらいのお湯が作れるものであれば自作もできるのではないかと考えています。
太陽光発電システムで照明、電子機器の電源を確保
最低でも照明用のLEDやスマホ、PCなどの電子機器を動かせるぐらいの発電システムは確保したいですね。できれば電子レンジ、洗濯機ぐらいが動かせるとだいぶ生活のレベルが違ってくるんですけどね。まだまだ高価なものです。
南側に温室を設置、食料生産を実施
わが家でも南側に大きな温室を作って、いくらか食料生産にトライしたことがあります。
そのときは温度が熱くなりすぎて失敗したんですが、そのあたりの温度調節などを自動調節できるようなシステムも考えられるといいなと思っています。
備蓄とともに少しでも生産ができると心強いですね。
わが家の温室は基本構造はホームセンターで比較的安く手に入る野縁材(30mm×40mmの角材)で900mm×1800mmのパネルを一つの単位として組んであり、透明部分は厚さ1mmの塩ビ板です。ガラスではないので軽く、割れにくいです。このパネルを並べて固定しているだけですが、雨風雪にも十分耐えています~
屋根はパネル方式で野縁材で組んだ枠にポリカーボネートの波板をかさ釘で固定したものをのせて固定してあるだけです。今のせてある屋根パネルも、別のところで使ってたものを車で運んで据え付けたものです。
このようにパネルであらかじめ組んで運べれば、現地での組み立てが短時間で済みます。
まとめ
最後までご覧いただきありがとうございます。
南田の考える究極の住まい、「組み立て式モバイルハウス」についてご紹介いたしました。
下記のような南田の妄想を詰め込んだ理想の住まいですね。
・枝は森の広葉樹などを刈り取って使う
・湯浴び式の風呂
・ポータブルトイレ
・ロフト+寝袋 の寝床
・スリーシーズンはロケットストーブを調理に使用
・生活用水に雨水を活用
・雨水を飲用するための浄水器を配備
・太陽熱温水器で省エネ
・太陽光発電でLED照明や電子機器を使えるようにする
・南温室で食料生産
今はとても変化の激しい時代です。
特に気候の変化や自然災害の増加による被害は増えると思います。
そんな時代に生活の拠点を1か所しかないというのはかなりリスクの高いことですね。
今後近い未来に起こるとされている南海トラフ地震も首都直下地震も被害が大きく、広範囲に及ぶため、仮に被災しても迅速な支援は期待できないように思います。
まずは災害の中を生きのこること、その次は暮らしを再建することです。
その再建の足掛かりになる拠点を早く作っておきたいな、と思っています。
ではでは今日もぼちぼちがんばってまいるといたしましょう~
南田維葉